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ワインが危うい

この寒い数日を何とか切り抜けたら今日は今までが何だったのというくらい暖かな日中でした。景色はまたきれいだし、湖もキラキラ。それでもまだ懸念事項があります。それは私の大好きなNZワインに大きく影響しそうな事。なにかあれば私の人生にかかわる一大事なのです

ワインという魔法の液体を造るために必要なのがブドウです。美味しい日本酒を造るのにはまず美味しいコメがなければというのと全く同じ理論です。つまり健康なブドウなくしては美味しいワインは産まれないと言う事。美味しいワインを造ろうとすればまずは畑からと言われるとおり、土壌や気候と同じ程に畑を経営する人達、ブドウに対峙する人達もブドウの仕上がりに大きく影響を与えると私は思っています。美味しいワインが出来るか否か、畑を見ればある程度は分かります。NZ全体、特に私の居るセントラルオタゴ地方は小規模経営の畑が多く、作業は機械でなくて手作業のところが多いのが特長です。それゆえにNZブドウ畑からのワインは低労働賃金或いは大規模経営の恩恵を受けずに個々の造り手の理想に近い仕上がりのワインになる可能性が高い訳です。これがNZワインの一番の魅力だと思います。

NZワインの美味しさは上記の造り手が直接注ぐ愛情に加え、氷河の影響を受けた土壌も大きな役割を果たします。更にもう一つは冷涼な気候にあると言われます。先日のような夏なのに一気に冬に逆戻りする気候や、夏の陽射しの強さ、そして冬の寒さといった年を通しての温度差、また一日のなかの温度差が強いブドウを育てると言われています。また、日本の棚にブドウを育てるのとは異なる仕立ても気候を繁栄したものとなっています。つまり;

● 気候の違い
日本のように雨/湿気の多い土地では葡萄を地表から高く離して棚仕立てにすることで、病害虫の被害を最小限にとどめようと言う対策が必要だったようです。病害虫との戦いの大変さは日本の葡萄農家の々が一番ご存知でしょうね。それに対してセントラルオタゴでは雨が少なく、更に潅水施設の関係上でしょうか、密植させているために葡萄の樹が伸び過ぎるということはない、ある意味葡萄の樹が生長するには過酷な条件です。その過酷な環境で死に物狂いで育つ葡萄達は深く根を張ろうと努力し、必然的に房に養分を行き渡らせ、強い凝縮した葡萄を実らせて美味しいワインに変身していきます。セントラルオタゴはNZの他の産地よりも雨が少なく寒暖の差が激しいので羊農業が発達した(もしかしてそれしか成り立たなかった)のですが、その気候が美味しい葡萄造りには適しているそうです。もちろんオタゴほどではないにせよNZのどの銘醸地の乾燥した気候についてはお飲みいただくワインの質からお分かり頂けると思います。

● 文化の違い
伝統的に日本はコメの作付が中心で葡萄栽培の土地が限られてのに対し、ワインの文化があった海外では一概に葡萄というだけでなく食用とワイン用に分けて葡萄を栽培する発想、文化があったのでしょう。また、限られた農地を棚仕立てにする事で一本の樹にたくさんの実を付ける事ができ、農地を最大活用して収穫量を上げようというのも日本らしいと思います。。それに対してこちらセントラルオタゴでは一本の樹から最終的に最大18房収穫することを目指して日々剪定作業が畑で続けられています。美味しいワインを造る為に選ばれた葡萄に最大限の養分を送るためです。ですので毎年4月/5月に収穫される葡萄はエリートと言えるでしょうし、そのような葡萄から造られるワインは美味しくなるはずです。

と言う訳で、NZワインの良さだけを強調するような理論となってしまいましたが、日本には日本なりの葡萄とワインへの接し方、苦悩があるはずですし、生産地がどこであれその作業の大変さを思いながらワインを感謝しながら嗜まなければなりません。二日酔いにならない程度に・・・・。

ところが そこにピンチが訪れようとしているのです (今日はやたら話が長げえなぁ。すみません

明日の朝NZ中に霜注意報が出ているのです。霜がブドウの新芽に降りると新しい葉は光合成ができなくなり、そのシーズンは健康なブドウを収穫できなくなってしまいます。と言う事は美味しいワインは出来ません。私のほろ酔いのちっぽけな夢はおろか、ロマンに大きな投資を投下しているワイン生産者の現実的な夢も一晩にして吹き飛んでしまいます。世界最南端の冷涼な気候が生む美味しいワインにはそのような危険性が含まれているのです。

それに対処する方法は冷たい空気が霜となってブドウに下りない様に、まず畑でストーブを焚き、上空のヘリコプターでその温まった空気を拡散させて霜を下ろさせないという、まるで病気の赤ちゃんを看病する母親の如くの作業。今夜はNZ中のヘリコプターのうち90%が既にスタンバイとの事。一時間 NZ$2,000~3,000 と言われるヘリコプターのチャーター代は決して安くはないけれども、霜で一年の収入がなくなると言うのも大打撃。被害がない事を祈りながら床につきます。

神様、NZの健康なブドウをお守り下さい。アーメン。


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テーマ : ニュージーランド
ジャンル : 海外情報

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Author:ささの木
ワナカの様子を少しでも知って頂ければと思い、筆不精の酒飲みが奮起致しました。ワナカの空気を感じて下さい。
www.sasanoki.co.nz

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